クナイ記事その1

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  ★クナイはボロ屋から★
 "おい、トモ、今からボールペンを作ろうや。
そのペンの名前はクナイだ。それを使って
ドアを破り、必要なら壁の向こうに出られる
ような穴をも掘れるくらいに頑丈な忍者の
道具を作るのだ・・・"
 と、日本に着いたばかりのワシは言った。
 "あ、はい、ではこちらへ・・・"
 と、トモはプロスペック ディザイン社の
試作棟に案内してくれた。PDの工場といえ
ばナカナカ洗練された三角形の白いビル
ディングを想像して、などはしていなかったが、
そこはブリキ屋根でハッキシいってアバラ家
だった。
 早朝の冷たい風がスキマから吹き込んで
寒々しかった。暖房もなくストーヴもなく暗
がりに寂しく光る裸電球が工作機械を照らし、
それがいっそう寒さをつのらせていた。もとは
資材置き場だったので水道もない。電気が
あるのが奇跡だった。
 "うむうむ、これでよか、優れた物はゼイタク
な工場からではなく、熱い意志から生まれる
ものだ、このボロさはワシの理想とする環境
だわい・・・"
 そんなことを考えながらワシは粗末きわまり
ない工場を見回していた。
 太めのプラスティック棒をトモが旋盤にかけ
てスイッチを入れる。その機械を旋盤などと
呼んではアカイケ工作名人から「ふとどき
センバン」と言われてしまうような中古の
安物で、もちろんコンピュータにつなぐ
などのシカケなどには縁遠い前世紀初頭の
シロモノだ。
それでも電気が流れると力強く動いた。
 トモは、ワシのつたない手書きのスケッチを
横に見やりながら削り始めた。丸棒に刃が
当たると、みるみるうちに有機的な形状へと
その姿を変えてゆく。
 無から有への変化の始まりだった。
それは魅力的で感動を誘う光景だ。
 モノ作りに魅せられて模型作りに熱中した
少年時代があり、それが写真と拳銃に
凝るというふうに発展した流れはワシもトモも
同じだった。そして今、このみすぼらしい
作業場で二人してタクティカル ペンのプロト
タイプを製作しようとしている。
 工場は寒かったが、ワシは心を熱くして
いたので気にならず、たっぷりと豊かなゼイ
肉に身体を覆われたトモは、ことさらに熱く
なっていた。

    ★タクティカル ペン★
 ここ数年、ワシはタクティカルペンに興味を
感じてコレクションをしていた。しかし、すご
く気に入るというモノはなく、自分なりに
構想を練っていた。そういうところにシュア
ファイヤ社からも発売され、これはさすがに
スティーヴ ライアンのディザインだと納得
できた。
 そんなとき、ふとしたことからワシにタク
ティカル ペンのディザイン&製作の依頼が
きたのだ。これは楽しい挑戦なので気を
入れようと決めた。
 で、いろいろと考えたよ。
 こういったモノは、中国で作るに限る。
それがダメなら台湾か韓国だ。なぜか?
製造原価が安いからだ。そのうえ日本製
と同等な質が期待できる。とくに台湾には
素晴らしい工場があって魅力的だ。
 だが、ワシは日本で作りたかった。
中国の三倍以上という金額になることは
解っていても、日本製にこだわりたかった。
ギョーザやウナギとは違うんだから中国製
でよいことも解っていた。が、我がヤマトの
国で作って誇らしげに販売したいという小さ
なロマンを実現したかった。そして外国の
依頼主は、それがよいと言ってくれた。
 また、安い包丁のように大量に売り出し
て狂気な犯罪予備軍に買われて悪用され
ることを考えるとチープ(安っちい)なものは
作れないと考えた。もともと、ワシは職人の
念を感じられるような高級感のあるナイフや
銃が好みだし、それらは高価であるがゆえ
に犯罪に使われる可能性が少ないという
傾向はアメリカも日本も同じだ。
  "さすがイチロー、なっとくなり!" と、
高級志向なファンが満足してくれ、彼らが
堂々とポケットに差して歩いてくれるような
品格の高いペンを作りたいと想った。
 トモが削り出したプロトにはペンの芯も
差し込み、かなり長いモノだったが一見
すると普通のペンに見えた。それを
胸ポケットに差してワシは歩いた。
 最初にそれを見せた相手は岩国の
マリーンだった。そこで、ちょっとばかり
デモを見てもらったら反応があった。
 "いつ買えるんだ? どこで買えるんだ?"
と質問された。
 100ダラ以上はするが、それでも買う
気があるのかと聞くと、もちろんだと
言ってくれた。
どうやら、ここが最初のお客さんらしい。

     ★ロマンで作る★
 その手作りプロトを仲良しの工業ディザ
イナーに渡して設計を頼み、それを製作
できるファクトリーをトモが探し当てた。
実はここから様々な「産みの苦しみ」に
悩まされることになる。
血圧が上がったりタメ息を毎日20回は
つくような日々に直面することになった。
ほぼ完成した今でさえもモンダイを抱えて
パーツの作り直しを待っているという状態
なのだ。設計変更も幾度もあった。正直に
言うと、日本人はモノ作りに関してもっと
鋭敏な感性をもっているという先入観が
ブチ壊される気持ちだった。
 ディザイナーいわく、
 "たかがペンだと思ってナメてました、
申し訳ありませんでした・・・"
 彼は誰でもが認める腕利きの設計師だ。
忙しいのに時間を割いて図面を描いてくれた。
それもイチローGUN団仲良しグループの
一員なのでギャラはなくてもいいし、ペンが
売れてからでもイイということでやってくれた。
たしかにペンの設計など楽チンな仕事だと
想ってしまっただろう。しかしワシの目標は
「羊の皮をかぶったオオカミ」を作ること
なので理想は高かった。
 悩みは摺動パーツだった。頭を回すと
ペン軸が上下するという部分だ。そのメカ
ニズムそのものは新機構ではないのだが、
軸を百回も出し入れすると動きがシブくなる
という現象があり、そこで足止めを食った。
形状の改良、そして材質と表面処理などの
再考に迫られた。
 文字を書くときに筆圧の高い人がいるもの
だが、そんなことで動きがシブくなるのも困る。
ワシが想定するのは弾丸ほどもある
「超筆圧」なのだ。
 "ペン軸の上下動は、ロールスロイスの
ように重厚で滑らかであるべし"
 そのムカシ、レクサスの開発に関する
記述を読んだワシは、トヨタティームの姿勢
から影響を受けていた。レクサスとペンでは
格が違う、が、あの精神だけはイタダキ
たかった。世の中、こんなバーカがいたって
いいだろ? なっ?
 しかし、製作する側に理想を押しつける
のもムリはあった。
 ワシもトモも工場とのやりとりに関しては
シロートで、互いの体温差に悩まされた。
なにしろ我々は「小さな仕事を持ち込んだ
くせに理想だけが高くヤタラとうるさい面倒で
シツコイ奴らで招かれざる客」なのだ。
工場側の気持ちはよく解るので申し訳ない
気持ちだ。
 しかしながら、たかがボールペンでこれ
ほどモメたのは明治維新のあと初めての
ことだろう。
ということは、徳川時代や室町時代にも
なかったろうから、リロン的に言えば、まさに
日の本開びゃく以来初めてのことだ。
くだらんことだが、これだけは自慢してしまう
ことにするよ、ウン。
 なにしろ、自分が納得できないモノを販売
するなんてことはワシには出来ない。
それでなくても写真を撮影してクライアントに
渡すときは毎回のようにヒヤ汗をかいている
というのに・・・。
 100%完全なものなんて作り得ない。が、
45点では困る。せめて75点をとれたところ
で量産に踏み切りたい。それでも恥ずかしい。
なにしろ、クナイが完成した暁にはウィル
コックスやシュアファイヤやナイツやSIGの
社長たちにプレゼントしなければならない。
こういった世界的に超一流のエンジニア
たちにどのツラさげて渡せよう。そして
アメリカ中のSWATや警察官に買ってもらう
ことになるのだ。
日本でも、その道のプロたちが使ってくれる
だろう。護身という意味を真剣に考える若者
たちも注目してくれるだろう。そういった
可能性を想像すると身が縮むのだ。ワシが
ユーザーに提供するのは自分の作品では
なく「日本の製品」なのだ。日の丸をバックに
トヨタやソニーやヤマザキなどの機械に恥じ
ない製品でないと国家的モンダイとして・・・
などとまでは想わんけど、ようするに立派な
日本のモノを作りたいのだよ。
 たぶんにロマンな心で作る。だからシロート
なのだ。モーケは犠牲にしてでも良いモノを
作りたい。だからアマチャンなのだ。でも、
クナイの開発は趣味でありたい。趣味と
なれば、人はカッと熱くなって時間と資金を
惜しんではいられなくなるものだ。シロートの
アマチャンが趣味として没頭する時、たまに
スゴイ物が生まれる。その「ホビーパワー」を
ワシは発揮してクナイを作りたいのだった。
たかがボールペンを作るのに鼻息を荒くする
のも恥ずかしいが、実は自分が理想のペンを
持ちたいというのが大きな動機でもあった。
 さてさて、そこで、
 タクティカル ペンとはそもそもナニであるか?
文房具屋で売ってるペンとどこがちゃうねん?
 うーむ、いよいよ難しく解きがたい難問に
対する答えを返答し、解明するとともに回答を
しめさなければならないところにきてしまった
よーだ。
 タクティカル ペンを訳すと「戦術的ペン」と
いうことになる。だから、ある部分を押すと
先端が弾丸となって最低2kmは飛ぶという
能力があり、ダットサイトを搭載すれば
100mをピンポイントで撃てるのでゼームス
ボンドも愛用しているとか、あるいは毒ガスが
噴き出して相手を窒息死させることができる
のでアルのかというと、そんなこたゼンゼン
まったくジェッタイないのよ。実のところ、
普通のボールペンなのだナ。まったく普通の
ペンなのに手作りなのでそのように呼んで
売ってるところもあるくらいだ。
 ただ、ボールペンを書くためだけの用具と
しか認識していない人と、それを武器として
使うという技術と心構えとをもった人があれば、
そのペンの存在意義には大きな隔たりが
できるだろう。つまりは、そういうことなのだよ。

     ★武器か凶器か?★
 拳銃は武器であるか?
 あ、はい・・・。
 ではナイフは武器であるか?
 えーと、そういった使い方もあります。
 包丁は?
本来は料理用ですが、日本で使われる一 
 番の武器です。
 ならば、武器とは何であるか?
 はい、戦う相手を殺せる能力をもった道
 具です。
 で、凶器とは?
 武器と凶器とは同義ですが、殺された人
 に罪のない場合はなぜか凶器と呼ばれま
 す。正義に使えば武器、悪用すれば凶器
 なのかもしれません。
 石はどうじゃ?
 はい、立派な武器であり凶器となります。
 カナヅチやドライバーは?
 はい、同様に・・・
 食事用のハシで人を殺せるか?
 はい、その使い方を知り、訓練をした者
 でしたら・・・
 では、人の手や足は?
 鍛錬を積んだ者でしたら五体を武器、あ
 るいは凶器として使用し人を殺せます。
 では、我々の世界から武器や凶器となる
 モノを除き去ることは可能ではないのか?
 それはできません。とくに包丁で殺され
 る被害者は、今後増えることはあっても
 減りはしないかと・・・
 それを止める方法はないのか?
 あります、それは「教育」です。
 親が子にほどこす人間としての教育を第
 一とし、学校の先生は生徒を大学に押し
 上げて点数を稼ごうというのを止め、教
 養と知性の時代を目指す必要があります。
 テレビや映画の制作者は暴力描写、エロ
 グロの氾濫といったものが子供達の精神
 を蝕んできたということを認識し、自分
 の家族にも観せたいような映像の製作を
考えるべきです。
 なるほど、してそういう時代は来るのか?
 大戦争があって、人口が半分以下になら
 ないかぎりはムリなことかと・・・
 ところで、力のある者が弱い者から奪い、
 キレた者が通行人を刺し殺すといったこ
 とへの対処方法はないのか?
 はい、それは護身の精神を養うことが先
 決かと・・・
 うむ、その精神とはどのようなものか?
 はい、まず平和は空気のようにタダでは
 なく、戦ったり大金を投じたりして得
 られているのだという事実を認識し、そ
 れは個人の生活においても変わりはない
 のだと考えることです。密林を歩くと猛
 獣や毒蛇に遭遇するように、都会という
 ジャングルにも獰猛な殺戮者が存在して
 おり、運が悪ければ彼らに狙われること
 がありうるという世の現実を把握するこ
 とです。
 それは、各個人に戦闘力を備えよという
 ことか?
 はい、人はハンターとなるかエジキとな
 るかという問題ですので、どちらを選ぶ
 かは個人の自由です。ただ、闘いへのマ
 インドセットのある者は、危機にあって
 生き残る率がはるかに高くなるのです。
 ところでお主、その胸に差しているのは
 ペンだな?
はい、ボールペンです。
 それは闘いの道具となりうるな?
 はい、必要とあれば・・・
 そんな危険なモノを持ち歩いていたら意
 地の悪い警察官が没収しようとするだろ
 うに。
 それは難しいでしょう。罪を犯してもい
 ない国民からペンまで取り上げるような
 悪どい警察官がいたらさすがに新聞も書
 き立てるでしょう。
 警察は善良な若者からペンまで取り上げ
 て国民の無力化をはかりながら陰では
汚職にまみれている、などという記事が載
 っては警察も困るわけじゃな?
 はい、これこそ「ペンは剣よりも強し」
 です。
 ふぁっはっはっは、それは古いコトワザ
 じゃが良いオチじゃったわい。

     ★身近なる凶器★
 生活用品でありながら武器として使える
モノは多い。
 その代表格は包丁だ。誰でも買うことが
でき、どの家庭にもある手軽で強烈な殺人
道具。とくにデバや柳刃などがどれだけの
犯罪に使われてきたかを考えると想像を
絶するものがある。
 母親が愛情こめて魚を料理する、その
道具そのものが使う者によっては強力無比
なる凶器となる。
 ナイフよりも殺傷力のある包丁については
皆が認識しているのに警察や政治家が
包丁の所持を禁止するという動きはありそう
にもない。大騒ぎをして両刃のナイフを禁止し、
大したことのないテポドンに狂乱する日本人
は、本当にサムライの子孫なのだろうかと
想ってしまう。
 それはともかく、
 カナヅチ、ドライヴァー、アイスピック、斧、
シャベル、金属バット、ヒモ、フライパンなど
など、身近なモノを武器として使用した
殺人者の数は多いなんてもんじゃない。
風呂にはった水、階段、テラス、固い床、
クルマなども殺人に使える有効な大道具
だろう。

    ★人間の殺意が人を殺す★
「包丁が人を刺すのではない、
 人が人を刺すのだ」
「銃が殺すのではない、
 人間が人を殺すのだ」
「ガンではなく癌が人を殺すのだ」
 癌とは癌細胞のように狂った細胞、
そういった種類の人間のこと。
 狂った細胞が増殖しながら正常な細胞を
蝕んでゆく。問題なのは、このような「癌的
人間」だ。
ここを取り違えて銃やナイフを取り締まる
のは核心にフォーカスが合っているとは
いえない。だいたい、両刃を禁止したら
犯罪が減ると考える人間そのものも愚か
しい癌細胞のひとつだろう、とワシは
考えている。
 両刃のナイフを禁止したのは警察では
ある。
が、実をいえば警察は両刃を禁止しても
まったく無意味だと知っていた。ただ秋葉原
事件でバカな記者たちと無知な国民がキリ
キリ舞いをしているので、両刃に終身刑と
いう刑罰を与えることによってバカどもの
気持ちを静めてやった、というのが真実の
ところだとワシは想う。
 "両刃ナイフは殺人が目的だ、危険だ
危険だ" と知能の低い記者が連呼する。
それに対して "いえいえ、両刃が問題なの
ではありませんよ、両刃がなければ犯人は
包丁を使いましたよ。皆さん、犯罪を押さえ
込もうというのでしたら教育の見直しを考え
ていただけませんかね・・・"
と、警察のオエライは言いたいところだが、
日本では真実など言ったら職を追われる
という風潮があるので黙って従うしかない
のだろう。

 刺殺用としてディザインされた両刃ナイフは
禁止された。あんなモノを持って喜ぶような
人間は悪人に決まっている。だいたい
そんな危険なナイフを持ちたがるなんて気が
しれない。ナイフコレクターなんて社会の敵だ! 
と、考える人は多いだろう。
 それは、浅ハカというものだ。思考力と
判断力に欠けた無知人間だ。
 では、短刀はどうだ? 日本刀はどうだ?
槍はどうだ? 弓はどうだ?
 これらには、殺人以外に何の目的も
ないのだぞ。それも破壊力はナイフの比
ではないのだぞ。
 これらは、インターネットのオークションで
バンバン買えるのだぞ。
 なにっ? 日本刀は美術品だって?
 ほほーう・・・そうかい?・・・
後は言うまい。これで解らなければ
真性の能なしだ。
 ともあれ、そのうちにインターネットで買った
安い脇差しで大暴れする男が現れるだろう。
これに日本がどう対処するのか興味がある。
 
 理想を言えば、良い人たちには銃でも
なんでも自由を与え、癌的人種は隔離する
か監視下におく、ということ。世の中には
善人が多い。善人による自由な社会を
構築する可能性はあるはずだ。
 ワシの言う善人とは羊の群ではない。
逞しくて強くて正義を守ることに命をかけ
られる人々のことだ。もっとも、そうなったら
政治屋たちが国民の血を吸えなくなるので
必死に実現を阻むことだろう。とにかく
国民のリーダーとして相応しい政治家が
上に立てないという、この、悪で硬直した
政治組織をなんとかしたいものだ。
 ともあれ、
 人間が格闘術の訓練を受けると、その
流派にもよるが、大なり小なり強くなる。
素手での殺人テクを身につけた人は数秒間
で敵を殺せる。
そして、その人そのものが「危険な武器で
あり凶器」となる。
 ようするに、しかるべき知識のある人なら
素手で殺せ、ワリバシやエンピツを使って
でも殺す能力を持っているのだ。ただ、
ワリバシよりも竹箸、エンピツよりもボール
ペンのほうがより強い武器になるということ。
 では、本題にもどろうか。
 そこらで売っている100円ペン、または
安い景品やサーヴィス品としてのボール
ペンには、ナイフに匹敵する殺傷能力が秘め
られている。
そして、これらは包丁と一緒で取り締まること
ができない。いや、それより困ることは、
包丁と違ってどこへでも持っていけることだ。
24時間身につけていても、誰もモンクを言え
ないことだ。セキュリティーのうるさい場所は
多くなったが、ボールペンをイケナイというと
ころはまだない。そんな理由から、ペンは
格好な防衛のための道具だと米国では考え
られている。

     ★護身は訓練から★
 ただし、ペンは包丁とは違い、知識と訓練
なしでは武器として使うことは難しい。
 差し障りのない範囲で、初歩の護身方法を
書こうか。
 君は非力な男で妹と一緒に夜道を歩いて
いるとしよう。前方から3人の男が来た。
予想どうりにからんでくる。酔っていてしつこい。
妹に抱きついてキスをする、クルマの中に
引きずり込もうとする。君は胸をド突かれて
ヨロヨロと壁にもたれる。そのとき、15才の
可愛い妹に抱きついていた男がオオオ~ッと
叫んだ。見ると妹がペンを握って男の顔を乱打
しているではないか!
その一瞬に妹はスルリと男の下を抜けて
走り出す。
 "逃げようっ!"
 妹の声にハッとした君も走る、が他の男に
肩をつかまれてしまった。君は振り向く、
同時にカマキリのように握ったペンで男を乱打
する。腕、額、顔、肩、ところかまわずペンを
振り下ろす。男はたまらず
頭を抱え込んで下を向く。そこで君は走って
逃げ去る。
 この場合、あまり考えられないことだが、
過剰
防衛で起訴されて裁判を受けるかもしれない。
しかし、君と妹は、自力で危機から脱した
のだ。ペンがなかったら妹は拉致されて
強姦されていただろう。そのあげくどこかに
投げ捨てられ、犯人達は逮捕されないままに
なったかもしれない。どう裁かれようと自分に
恥じることはないから堂々と裁判を受ける
のだ。
 夜道で弱い人を襲う男がいたら、一生
忘れないような深手を負わせるか、目撃者が
いなかったら殺してしまいたいとワシは考え
ている。ヤツがもう決して他の人をエジキに
できないようにするためだ。
 君たちにはそんなことをしてほしくない、
が、悪を憎む心だけは持ってほしい。大勢の
国民が悪を追放すべきだという強い価値観を
もつと国が良くなるのだ。

     ★ヒット&ラン★
 ただペンを握って相手を乱打する。
 これは、教わるまでもなく、誰でも本能的に
できることだ。ただし、これは不意打ちでないと
効果がない。酔っぱらいになら通用しても
相手がいっぱしの暴力男だとブロックされる
だろう。なので、ブロックに備えてのさらなる
技などを研究する必要がある。いきなり
ペン先で顔面アタックすると傷が深くなる
ので、できたらペンを逆に握って頭の部分
で叩くということも考える必要がある。それ
だけでも素手とは比較にならない打撃力を
発揮するものだ。
 なるべくなら大きな外傷を残さずに痛い
思いをさせるのが護身の基本だろう。
ヒット&ラン、つまりバンと攻撃して相手が
ひるんだところでサッと逃げることも大切。
しかしそのためには訓練をする必要がある
ことを忘れないでほしい。
 闘う相手の強度によって戦術を変えること
も大切だ。弱い相手だったらペンの頭で
グイと痛いところを押す程度でよく、自分と
同等な相手にはガツンと食らわす。相手が
複数のときは最後の手段としてペン先での
攻撃となる。
 ペンの先端を使えば少ない動きと小さな
力で格闘でき、文字通りの「痛打」を与える
ことができる。
しかし当然ながら、これも訓練が必要だ。
 よく鍛錬した者だと、100円ペンひとつ
あればナイフと同格に闘うことができる
ようになれるし、民間人には特別な場合を
除いては教えられないが、敵を瞬時にて
殺すという技もある。
 できたら、どのような訓練をすればいいの
かをモデルを使って次号のSATマガで紹介
してみようかと考えている。楽しみにしてくれ。
 そこで、だ、
 "ほんなら100円ペンでええでっしゃろ?
わざわざタクチカル買う必要なんかオマヘン
なぁ? そーでっしゃろ? ちゃいまっか? "
 ヤマシタ刃物店のヨシは、射撃訓練で毎年
ワシの所にやってくる。けっこー思慮深い
ところのある男で妥協を嫌う性格だ。クナイを
見せると、きっとこういった質問をぶつけて
くるにちがいない。だから、
 "はい、じゃっどん、少しは違ごうとで
ごわす・・・"
という説明に入ろうか。ヨシにも理解しやすい
ように自称完璧な関西弁をアヤシク使って
みよう。ワシはジャパリンガルなのだ。
つまり複数の日本語を使えるちゅうこと
やねん。ホナいくでぇ・・・

    ★クナイのスペック★
 まんず、素材についてですねん。
 クナイのボディー素材には「A7075」ちゅう
最上級のエアクラフトアルミナムを使う
とるんねん。工場の皆さんは「超々ジュラ
ルミン」と呼んでるほどの優れた素材なん
やでぇ。こんな、ゼータクで頑丈なペンなんか
他にありまへんのや。
 先端部は 「SUS303B」ちゅうステンレス
ですねん。あんまり大声では言えまへん
けど、ここはペネトレイション パワーを高める
大事な部分でケッコウ凝った素材の鋭い
選択と言えますねん。
 そんでもってクナイのアタマにはグラス
ブレイカーが埋め込んでありますねん。
事故ったクルマから人を救出するときは、
これでウインドウを割ることできまんのや。
クルマの窓はなかなか割れへんらしいけんど、
クナイがあれば市コロですねん。そやけど
悪用すると捕まりますさかいあきまへんでぇ。
これ使うのは事故ったクルマのドアが開かん
ようなったとき救出のために車窓を破るちゅう
よーな状況にあるときだけですねん。
ドロボーに入るため窓破るんやったら専用の
ガラス切りを使ったほうが静かにやれます
よってゼヒともそっち使ってほしいですねん。
 そうそう、言い忘れたんやがグラスブレ
イカーの素材は「SKS21」ちゅう鋼鉄です
ねん。ロックウエル硬度が65もあります
よって固いグラスでも楽々と粉砕できるわけ
ですねん。
 それと、ぜんたいのカタチを見てほしい
ねん。ここがまた苦心のとこなんやでぇ。
 上の方が竹のフシのようになっとる
やろが。これはフィンガーチャンネルちゅう
わけですねん。これで強いグリップでき
ますねん。頭部は親指との接面を大きく、
強いドライヴィングパワーが出るように
なっとりますねん。インパクトのストレスが
手に負担をかけんようにちゅう理由から
こうなっとりますねん。ほんで、フシの
部分はアクニンの急所を押したり、指を
クイとひねって逮捕するために綿密に
計算された形状でもありますねん。
 どぉーですねん? 100円ペンとはエライ
違いまっしゃろ?
 人間の顔は外から見ても能力が解らん
ように、本格的なタクティカル ペンちゅう
もんも見かけは同じながら作りがウントコサ
頑丈でコッてますねん。
 だいたい、ペンを護身の道具にするちゅう
人がヤワな100円ペンなんか持ちますかいな。
クナイなら忍者のようにドアに穴を開けて
脱出できるし、地面に穴も掘れるんやで。
どや、掘れるのに惚れるやろ? これが
ホントのホレボレやで。とはゆうてもホンマに
ドアに穴なんか開けるちゅうたらえらい
コンジョがいりますやろなぁ。ペンより手の
ほーがコワレますやろな。そのへんの
とこはクナイが完成したとこで破壊力テスト
やってリポートしますがな。
 そうそう「クナイ」はエゲツない日本人が
絡んでアジアでコピーされて出回ると予想
されますやけんど、それは「ヨクナイ」という
名前で呼んでほしいですねん。ディザイン
盗用で米国の弁護士が動くことになります
よってヨクナイでっせ。
 ほな皆さん、長いこと読んでもろて嬉しい
ですねん。おおきになぁ・・・。
 
          

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このブログ記事について

このページは、Ichiroが2009年9月24日 19:32に書いたブログ記事です。

次のブログ記事は「クナイ記事その2」です。

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